脳にホイミ

企業での研究、その他仕事、家庭、育児、映画、スポーツ etc.

LEDと企業研究に思う

赤崎先生、天野先生、中村先生の3名が本年度のノーベル物理学賞を獲得されました。
基礎学問ではなく実際に世の中で使われる実用的技術ということで、一般的にも業績が理解しやすく、日本の科学技術について考えてもらえる良い機会となったと思います。

さて、中村先生と言えば、古巣の日亜工業とのやり取りでも話題の方です。
色々思うことはありますが、私は面識もなく、当然当時の状況など詳細を把握しているわけではないので語るのは避けますが、代わりに自分の企業研究に対する考え方を書きたいと思います。


企業の研究というのは、多くの場合金食い虫です。昔偉い人が「研究部門を切り捨てても、開発と営業がいれば会社は回る」と語ったことがあり、何も言えなくなったのを覚えています。
それでも雇用を維持し、給料を始め各種社会保険を手当てしてくれています。
(社会的義務としての雇用の維持というのは当然あると思いますが)
一方で成果を出しても、そもそも成果なんて簡単には出ませんが、一時金は滅多にありません。精々ボーナスがちょっと多くなるくらいですかね。
でも、昇進には結構作用すると思います。
↑とても大事!

その環境を甘いと見るか、安定していると見るかは人それぞれでしょうが、少なくとも私は非常にありがたく感じています。家族も安心できます。
それに、どちらかと言えば私はお金よりも社会的地位を重視しているというのもあります。お金は偉くなれば貰えますし。

企業に属している以上、理不尽はたくさんあります。一方で守られている部分もたくさんあります。そんな中でこそ力を発揮できる人もいるんです。
私に世界を変える研究は出来ないかもしれません。でも、少なくとも家族を守れる位の成果は出していきたいと思います。
そしてそんな小さな成果も、いつか世界中の人々を幸せにするイノベーションに繋がれば、なんてことを考えながら、日々研究を頑張っています。